令和5年第2回東大和市議会定例会は、がん治療のアピアランスケア、自転車運転マナー、バリアフリー化状況など多様なテーマに基づいた議論を展開した。
議会では、無所属の大川元議員ががん治療におけるアピアランスケアの重要性を指摘した。アピアランスケアは、がん患者が治療に伴う外見的変化に適切に対処できるよう支援するもので、生活の質の向上に寄与するとの認識が多くの議員から示された。大川議員は、現状、国や都を含めた取り組みの流れを伺い、今後市がどのように実施していくのか質問した。
市長の和地仁美氏は、アピアランスケアの必要性を支持し、都や他市の取り組みを調査、研究することを約束した。国のがん対策推進基本計画でもアピアランスケアの強化が謳われているため、東大和市としても対策を講じる必要があるとの見解を示した。
また、自転車運転マナーの向上策についても議論され、議員たちは、特に高齢者や子供たちを守るための具体的な対策が必要だと強調した。市は、交通事故が増加している現状に対し、交通安全教室を開催するなど対策を強化している。
小・中学校の1人1台端末導入に関して、故障時の対応や今後の課題についても質疑応答が行われ、教育委員会は、端末の運用において継続的な改善に努めると述べた。
さらに、高校生までの医療費無償化についても言及され、市長は準備を進め、令和6年度内の実施を目指す方針であることを強調した。子どもたちの健康を守るため、必要な制度を整える方向で進めるとの意向が示された。
最後に、放課後子ども教室における活動の再開状況についても触れられ、市民全体で育む環境づくりが求められた。学校教育や福祉施策など、多岐にわたる議論が交わされた今回の定例会は、今後の市政運営に大きな影響を与えるものとなるだろう。