令和3年の12月2日、昭島市の定例市議会が開催された。市議会では、一般質問の他、様々な議案が提出された。この中で特に注目を集めたのが、昭島市の基本構想に関する議案である。
基本構想の中では、昭島市の将来像が「水と緑が育むふるさと昭島」と定められ、市民が住みやすく、安心して暮らせる環境の整備が強調された。市長の臼井伸介氏は、「人口減少や超高齢社会に対応するため、全力で街づくりを進める。」と述べ、市民に寄り添った施策の重要性を説明した。
また、一般質問においては、複数の議員がそれぞれの施策に対して具体的な質問を行った。中でも、小林こうじ議員は投票制度について、期日前投票の期間延長や本人確認の重要性を指摘した。彼は、国や地方自治体が投票所をより便利にするための施策を急ぐべきであると強調した。市長は、「市民の皆様の利便性を向上させる方策を検討している。」と返答し、さらなる改善に向けた意欲を示した。
また、金井悦子議員はコロナ禍を受けた市の今後のイベント開催について質問をし、ウィズコロナの時代における生活様式の変化を受けた新たな取り組みについて市の見解を求めた。この質問に対し、市の担当者は、「オンラインイベントの開催について積極的に検討している。」と答え、今後のコミュニティイベントの在り方が変化していくことを示唆した。
他にも、介護保険事業についても議論が交わされ、青柳福祉部長は、今後の施策として介護予防や認知症高齢者に対するケアを充実させる方針を述べた。特に、認知症に対して地域全体での理解促進の重要性を強調し、イベントの開催や講演会などの取り組みを続けていく旨を示した。
全体として、この市議会では市民の声への寄り添いと、未来を見据えた施策の数々が浮き彫りとなった。議員たちが提起した課題や疑問に対して、市の担当者が真摯に向き合う姿勢が見受けられ、市の取り組みが一層期待される。
議会は今後、報告や審査を通じて、今後の施策を具体化する過程を進める。また、基本構想を掲げたことで、昭島市が抱える課題への迅速な対応が期待される。