令和元年6月26日、栃木市議会が定例会を開催した。
出席議員29名が参加し、議事日程に従って各議案の審査が行われた。議案の中でも、議案第50号から第67号まで、及び請願第1号、陳情第2号が一括して審査される。議長の大阿久岩人氏は、各議案について質疑が行われ、可決すべき旨を示した。
特に注目されたのは、財産の取得に関する議案第65号である。この議案では、栃木市消防団が使用する消防ポンプ自動車2台を取得することが提案されている。川上均議員は、入札の透明性や競争性に疑念を呈し、価格の引き上げが見られることに対して懸念を示した。彼は「昨年度より500万から600万高く、競争が働いていないのでは」と指摘した。それに対抗して、小堀良江議員が賛意を表し、地域の安全確保の観点から賛成の立場で討論した。
さらに、緊急質問も行われ、農業委員会における政治的行為が問題視され、再発防止の必要性が強調された。この事案では、農業委員会事務局が特定の候補者の後援団体申込書を送付したことが発覚しており、白石幹男議員が中心となり法令違反の可能性を追及した。総務部長の高崎尚之氏は、再発防止策として職員の法令遵守の徹底を訴え、今後の監督強化を約束する意向を示した。
一方、市長や当局が明らかにしたのは、内部組織の信頼性を再構築するためには、職員教育の重要性とともに、情報の共有や報告・連絡・相談の強化が必要であるとのことだった。今期定例会は、多くの議論と確認事項を通じて、今後の市政運営に向けた重要な課題が浮き彫りとなった。
最後に、今定例会で可決された議案の内容は、市民サービスの向上とともに、地域の安全や福祉向上に寄与することが期待される。今後さらなる透明性のある運営体制の構築が求められる。