令和6年6月21日、足利市議会定例会が開催された。会議では、議案や請願が審議され、様々な重要事項が決定された。
議案第40号の令和6年度足利市一般会計補正予算については、歳入歳出の補正が提案され、金額は8億2,800万円に及ぶ。この予算は主に低所得世帯への給付金に充てられる予定で、国の物価高騰対策を考慮したものである。委員長の金子裕美氏は、「申請方式による給付金では申請漏れが懸念されるが、フォローを充実させる」と述べた。
また、議案第42号にある子ども・子育て会議条例の改正では、委員数が15人から20人へ増員されることが決まり、その選出方法についても議論された。これに関し、当局は「より多様な視点を取り入れるため、関係団体から推薦を依頼したい」と説明した。
斎場条例の改正も議題に上がり、市民の利便性を考慮していた。新斎場の供用開始に合わせて、料金体系の見直しが行われる。柏瀬正消防長は「新使用料は市民が見やすい形に変更される」と示した。
国民健康保険特別会計の補正予算についても議論が交わされた。マイナンバーカードと健康保険証の一体化に伴う準備で、システム改修費700万円が計上される。岡田和之健康福祉部長は「全員が安心して医療を受けられるようシステム整備を進めたい」と語った。
請願第1号については「健康保険証の存続を求める意見書」が提出され、審査の結果、不採択となった。この請願に対し、吉田晴信議員は「マイナ保険証の不安を理解し、国に対して意見書を提出するべき」と反対意見を発表した。
最後に、永年在職議員表彰として、黒川貫男、尾関栄子、渡辺悟の三名が長年の功績を称えられた。議員たちはその感謝の意を表し、市議会の今後の発展を願った。この定例会は午後3時06分に閉会された。