令和6年3月定例会において、栃木市の福祉専門職や技術系職員の状況、及び東京サテライトオフィスの運営状況などが議論される中、福祉や教育に関わる様々な課題についても意見が交わされた。
最初に、福祉専門職の現状について、保健師42名、社会福祉士6名、臨床心理士2名、管理栄養士8名が在籍している。来年度は社会福祉士が2名減少する見込みであると報告され、専門職の確保の重要性が再確認されつつある。
次に技術系職員の状況が問われ、実際、募集の難しさが浮き彫りとなった。特に、技術系職員については正職員78名で推移しながらも、その年齢構成の高齢化が問題視され、今後の職員の確保に向けた対策が必要とされている。
さらに、栃木市東京サテライトオフィスについても、積極的な情報発信や企業誘致に取り組んでおり、具体的な成果も見え始めている。231名の予約が入っているデータセンター誘致においては、固定資産税で約20億円の歳入増が期待できるなど、経済的波及効果が見込まれている。
加えて、栃木県立みかも自然の家が4月にオープンする予定であり、野外体験や多様なスポーツプログラムを提供することが発表された。
いくつかの議題が進行する中、サッカースタジアム問題では市の使用料支払いの妥当性が議論され、今後の協議が必要とされている。市長は、「公益性がある」という議論も行う一方で、過去の経緯を振り返り、より透明な意思決定を促進する必要性を強調している。
最後に、各議員からは市民に対する情報発信や意見聴取を通じ、住民との合意形成が今後の施策展開において必要であるとの認識が示された。本定例会での発言は、福祉・教育・産業振興にわたる多岐にわたる内容に触れ、栃木市の持つ多様性と課題解決の必要性を感じさせるものであった。