令和3年12月の栃木市議会では、突風による被害状況や公園の管理、さらには春の桜の保全に関する議論が行われた。特に、7月11日に発生した突風によって生じた被害が多くの市民に影響を及ぼしたことが強調され、総務部長はその影響について詳しく説明した。
突風による被害は深刻で、住家の罹災証明書が9件発行されたほか、農作物にも甚大な影響が及んだと述べた。具体的には、ブドウ107トン、梨14.4トン、大豆10.8トンなど、各作物における損失が報告された。大平運動公園でも113本の倒木が確認され、特にピクニックの森を含む地域では通行ができない状態が続いていることに議員は懸念を示した。
市長は、桜並木の更新と保全の重要性についても言及した。さくら通りの桜が巨木化し、樹勢が弱まる中、クビアカツヤカミキリという害虫の影響も懸念されている。公園内にある桜の樹木が今後も地域の名所として親しまれるために、更新計画や新たな植樹を促進する考えを示し、市民からの意見も取り入れる意向を明らかにした。
また、新大平下駅の東口のギンナンによる清掃状況が問題視された。駅前ロータリーはギンナンの実が散乱し、市民からは強い臭いが発生するといった苦情が寄せられることが多い。市は清掃頻度を増やす考えを述べ、市民に対する周知も図る方針を示した。
この議会では、突風被害に対する迅速な対応と、桜並木や清掃問題に対する市民の協力を得る必要性が確認された。市民活動への支援や地域の意見を取り入れるための体制構築が求められている。栃木市が今後どのようにこれらの問題に対応していくか、注目が集まる。