令和5年第1回栃木市議会定例会が開催され、重要な議題について議論がなされた。特に、青木一男議員は、子ども虐待問題と渡良瀬遊水地の活用に関する一般質問を行い、深刻な現状と具体的な対策を求めた。
青木議員は、まず子どもの虐待問題に関して、国の少子化対策に基づく新しい支援策が必要であると指摘した。彼は、現在国では「異次元の子育て支援」が議論されているが、地域での具体的な著しい進展は見られないことを懸念した。「児童虐待の防止等に関する法律」についても言及し、虐待事例の適切な定義と周知ができているか疑問を呈した。こども未来部長の石川いづみ氏は「虐待の周知は公報やラジオで行われているが、さらに強化する必要がある」と述べ、具体的な取り組みを説明した。
次に、青木議員は渡良瀬遊水地の活用について質問し、その価値を再認識する必要性を強調した。市長の大川秀子氏は「ラムサール条約登録10周年を契機に、環境保全や地域活性に向けた活動が推進されている」と述べ、今後の計画について報告した。また、遊水地の役割は、治水や利水だけでなく、地域のスポーツやレクリエーションにも関わるものだとし、さらなるPR活動が必要だとした。
最後に議論されたのは、上下水道事業についてであり、給水料金の見直しとともに、下水道利用者への公平な負担を確保するための施策が求められる。「基準外繰入金を早急に削減する」という観点から、経済の収支を鑑みた適切な料金改定が提案され、今後の公共事業が持続可能であることが期待されている。しかしながら、先般の議論では、単なる料金引き上げでなく、地域住民に対する丁寧な説明と意見聴取が重要とされており、定期的な評価と改善が強調された。これによって、住民との信頼関係を築きながら、持続可能な上下水道機能を確立する必要がある。
以上の内容は、栃木市議会の社会問題や地域資源の活用に対する責任ある議論がなされていることを示している。今後の施策が改善され、地域住民の生活向上に繋がることが期待される。