令和3年12月の浜田市議会定例会において、地域資源活性化に関する広範な議論がなされ、複数の議員がさまざまな提案を行った。特に注目されたのは、布施賢司議員による地域資源の活性化及びカーボンニュートラルの関連についての質問である。
布施議員は、鉄道遺産を活かした地域活性化や日本遺産認定の重要性を強調した。市長の久保田章市は、全国未成線サミットの成功を引用し、地域活性化に向けて今福線の魅力を広め続ける意向を示した。サミットに参加した約250名の市民を集め、実施された現地見学会では地域住民の期待が高まっていることが報告された。これに続く再質問では、布施議員はサミット参加者に対するアンケート結果の重要性に言及し、活用策を問うた。産業経済部長の佐々木規雄氏は高評価を得た具体例を提示しつつ、今福線の周辺整備に注力する姿勢を見せた。
また、足立豪議員は浜田市地域包括支援センターの現状を掘り下げ、特に高齢者支援の取り組み状況について質問した。市長は、今後は地域包括支援センターを社会福祉協議会に委託し、より効率的な運営を期待しているとの発言があった。これは新型コロナウイルス感染症の影響を受けやすい高齢者にとって、重要な施策となることが注目された。
西田清久議員は、特に小規模農業やUIターン施策についての意見を述べ、住宅改修事業の充実を求めた。市側は、これらの施策に関して若者定住促進の視点から検討する意見を温めている。新たな補助金や支援策が定住促進に寄与すると期待される。
議会全体の中で、特に市民が安心して暮らせる環境作りへの熱意が感じられた。多様な意見を受け止め、今後の施策につなげる努力が求められることは間違いない。特に地方創生に向けて、地域の宝である石見神楽の振興策や文化財指定の議論は、浜田市が目指す地域づくりにおいて重要なファクターになることが浮き彫りになった。しかし、議員からの具体的な提案や要望は、市政推進の一助となり、現行施策の進展を促進させる力を持つ。