浜田市議会は令和3年9月29日、定例会を開催し、主要な議案について審議を行った。
この中で、コロナ禍による財政状況の厳しさが強調され、地方税財源の充実を求める意見書が提出された。議会運営委員会委員長の笹田 卓議員は、「新型コロナウイルス感染症の影響で地方財政は巨額の財源不足に直面している。地域経済の復興には地方税制が不可欠である」と述べ、意見書の重要性を訴えた。
さらに、令和3年度の浜田市一般会計補正予算(第8号)が提案され、特に周布橋の仮設歩道橋整備に関する質疑が多く寄せられた。総務部長の坂田 歩氏は、「補正予算では、仮設歩道橋の整備において1億5,000万円を追加し、2022年3月までに工事を完了させる目標で進める」と説明した。
質疑の中で、長年の老朽化が指摘される周布橋について、住民の安全を重視する意見が多く上がり、幅員を通常の2メートルでは狭いとの声が聞かれた。議員の一人は、「通行する子どもや高齢者、車椅子の利用者がいるため、安全対策を十分に考慮すべき」と強い懸念を示した。
また、決算認定に関する議案も審議され、令和2年度の浜田市一般会計の歳入歳出決算が認定されたことが報告された。決算に対しても多くの質疑があり、経済成長に向けた正確な会計処理の重要性が強調された。
市長の久保田 章市は、「特に厳しい財政環境の中、補正予算を通じて市民生活が安定するよう全力を尽くす」と前向きな姿勢を示し、今後の取り組みへの協力を呼びかけた。