浜田市議会の令和4年3月定例会議が2月28日に開催された。市議の個人一般質問では、在宅介護の支援や保育事業、そして浜田沖海底資源開発についての議論が交わされた。特に、在宅介護については足立豪議員が現状の支援状況に触れ、要介護者支援の重要性を強調した。
足立議員は、浜田市の高齢化率が増加している中で、地域包括ケアシステムの導入が急務であると訴え、介護用品支援事業の利用状況を例に挙げた。猪木迫幸子健康福祉部長は、令和3年度の支給件数が前年から減少している状況を説明し、その理由には制度改正が影響していることを説明した。議員は、これでは十分な支援とならないと懸念を示し、事業の見直しを求めた。
次いで、肥後孝俊議員が浜田沖海底資源開発に関し、今後の進展に期待を寄せつつも、その具体的進展に懸念を示した。産業経済部長が進捗状況を報告し、浜田市の資源開発の重要性に言及しつつ、バイオマスやエネルギー利用の観点からも地域の発展に寄与するとの見解を述べた。企業誘致と雇用確保策を強調し、若者支援についても問題提起した。
さらに、永見利久議員が公共交通の充実について質問し、あいのりタクシーの運行支援事業についての詳細を求めた。地域政策部長は、制約の中でも試行的に運行されている事例を紹介し、今後10団体が新たに参加を希望していることを明かした。永見議員は、地域の交通手段確保の必要性を再確認し、今後の施策を求めた。
また、川神裕司議員は、石見神楽の文化財指定に向けた取り組みについて質問し、浜田の特異性を強調した。文化財審議会において審議対象としていることを報告し、地域の文化資源としての重要性に改めて焦点を当てた。このような議論を通じて、浜田市は地域の活性化や産業振興に向けた施策を進める必要性が明確になった。