令和5年11月10日、湖南市議会の臨時会が開かれ、議案審査が行われた。
今回は、図書館と文化ホールの条例改正、一般会計補正予算の提案、議長の辞職等多岐にわたる議題が扱われた。
特に注目すべきは、図書館条例および文化ホール条例の改正に関する議案である。これには、石部図書館の廃止とその運営を甲西図書館に集約する計画が含まれている。福祉教育常任委員会委員長の松井圭子氏は、「二つの図書館を統廃合することで運営の効率化が図れる」と述べたが、対立意見も見られた。議員の上野顕介氏は「市民の意見を十分に反映させないまま進められる計画に対して反対せざるを得ない」と強く反発した。
これに対し、総務常任委員会委員長の望月卓氏は「費用対効果を重視した結果である」と反論したが、賛成者は少数にとどまった。結果、両議案は全員反対で否決される。
次に、議案第79号の補正予算については、市長の生田邦夫氏が提案し、この内容は翌年度への繰り越しを可能にする費用が計上されている。参加した議員全員の賛成により、補正予算は可決され、この結果が市の財政運営に寄与することが期待される。
一方で、議長の辞職問題も重要な議題であり、堀田繁樹氏が議長職を辞することが許可された。新たに副議長の上野顕介氏が議長に指名された後、議長就任の挨拶を行い、全議員の協力を求めた。
最終的には、甲賀広域行政組合議会議員および公立甲賀病院組合議会議員の選挙が行われ、それぞれ五人が選任されることとなった。今後も湖南市の行政課題については、議員の積極的な意見交換が求められる。