令和3年6月18日に開催された吉見町議会定例会では、14件の議案が上程され、すべて可決された。中でも議案第41号に関する議論が注目を集めた。この提案は吉見町の居宅介護支援に関する条例の改正を含んでおり、特に要介護者の社会的な権利保護に焦点を当てている。
議案第41号の長寿福祉課長である大澤修一氏は、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対し、事業所が取るべき感染対策を義務化することが重要である」と強調し、改正内容として事業者に対する研修や体制の整備を求めることが含まれていると説明した。
これに対し、神田隆議員は、「小規模な事業所にとって新たな負担が生まれるのではないか」と懸念を示し、大澤氏はこれに対して「新たな業務が生じることは認識しているが、高齢化社会における介護サービスの継続が重要である」と応答した。
議案第42号、43号も同様に感染症対策や虐待防止の強化を含む条例改正が提案され、さらに議案第44号では介護予防支援に関する基準を改正することが議論された。各議案とも、介護事業に従事する者に対して必要な研修を盛り込み、事業継続を確保するための計画策定を義務化する内容である。
このように、吉見町議会における議論は、町民の福祉に直結する内容が多く、特に新型コロナウイルスに対する具体的対策や介護現場の実情についての意見が交わされた。議事の最後には町長がこれらの提案の重要性を訴え、町民の意見を反映した行政運営を継続する意向を示した。全ての議案は原案通り可決され、今後の実施に向けた準備が進められるということになった。