令和6年3月、鴻巣市議会定例会では様々な施政方針が議論され、代表質問では市の未来に向けた施策が中心に取り上げられる。
代表質問に立った後藤耕佑議員は、施政方針及び予算案について詳細な質問を展開。特に全市的なSDGsの推進について触れ、令和6年度はSDGs未来都市として地域活性化を目指すとした市の計画に提言を寄せた。後藤議員は具体的な部署間連携の強化を求め、政府のSDGs目標達成に向けた戦略を地方自治体にも浸透させる必要性を強調した。
並木正年市長は、全市的なSDGsの推進を通じて「人にも生きものにもやさしいコウノトリの里こうのす」実現に向け、本年度は新たな一歩を踏み出す年としていくことを明言。部署間連携の強化や地域資源を活用した施策を展開することの重要性を強調し、特にコミュニティバス運行といった市民生活向上の施策がSDGs目標に貢献するとの見解を示した。
また、こども・子育て施策についても質疑が行われ、特に不登校生への支援を強化する必要性が論じられた。市長は、各学校における居場所づくりや、個々のニーズに沿った教育環境の整備を行うことで、誰一人取り残さない施策の実現を目指すとした。
さらに、金子雄一議員からは、地域医療体制に関する質問があり、総合病院の誘致についての期待が寄せられた。市長は、医療機関との連携を進めつつ、公立の医療機関設立へ向けた取り組みを継続する決意を明らかにした。
この他にも、市制施行70周年を迎える中での記念事業や地域貢献の取り組みについても議論され、市民との強化されたコミュニケーションを促す施策の重要性が再確認された。
最後に、全体を通じて市の未来を見据えた内容の提案があり、住民の信頼を得るためにも実行性の高い政策が求められる中、各議員は危機感を持ち続ける重要性を訴えた。議会での議論を経て、鴻巣市が地域活性化において積極的な役割を果たしていくことが期待される。