令和元年第1回鴻巣市議会臨時会では、様々な議案が上程され、議員たちの熱心な質疑が行われた。
特に議案第37号と議案第38号では、鴻巣市税条例等の一部改正が提案され、これに付随する専決処分の承認が求められた。原口和久鴻巣市長は、税制改正の背景にある政策を説明し、個人市民税における住宅ローン控除の延長について詳述。その際、竹田悦子議員が過去の元号の表記について質問した。市の総務部長である榎本智氏は、法的な指針に基づいて元号を使い分ける必要があると答えた。
次に上程された議案第39号では、国民健康保険税条例の改正が提案され、潮田幸子議員が改正後の影響人数について質問した。この内容に対し、鴻巣市民生活部副部長の関根則男氏が具体的な軽減対象世帯数とその軽減額を回答。これによると、軽減額の合計は168万円に上る見込みだという。
さらに、議案第40号では鴻巣市税条例の改正という形で、国の方針に従った改元による元号の表示変更について議論が交わされた。市長は引き続き、ふるさと納税の適正利用とその周知についても主張。市民が理解しやすい形での周知方法については、議会からも意見が出された。これに関連して、川崎葉子議員が地域の理解を得る工夫が必要ではないかとの考えを述べた。
そして、最後の議案第41号では、一般会計補正予算が提案された。この補正予算には、消費税増税に伴うプレミアム付商品券に関する費用が盛り込まれており、議員の間で「最悪の大衆課税」といった指摘もなされた。特に、竹田悦子議員は、消費税引き上げを根拠にしたこの予算に対し強い懸念を示し、賛否が分かれる一因となった。
市長の挨拶では、議会の審議に対する感謝が述べられ、鴻巣市政の推進に対する市民の期待を強調した。今後も市民に寄り添った施策の実施に向け、諸議案は可決され、議会は閉会した。