令和5年9月、鴻巣市議会では定例会が開催され、市の様々な行政施策について議論が行われた。
特に注目を集めたのは、思いやり駐車場制度の導入についてである。この制度は、障がい者や妊産婦、高齢者など歩行が困難な方々が利用する駐車区画に対し、優先的に使用できる権利を提供するものである。市は、県が整備を進めるこの制度について協力施設としての届出を行なう考えを示し、具体的な整備内容や利用証の申請手続きなど、市民への周知を進める必要性を訴えた。
自殺対策計画においては、自殺者数の推移が示され、特に2020年の増加が新型コロナウイルス感染症の影響によるものとされる。計画に則り評価されることになった新規施策については、設定された数値目標には達していないものの、実施率77.3%が報告された。実施できなかった事業について、次年度に向けた見直しと再計画が行われる見込みである。
地域猫対策については、最近保護された猫に対する不妊去勢施術の補助や地域の協力が求められ、県のさくらねこ活動などとの連携が進められる可能性があるとも報告された。また、乾電池やアルコール消毒液の適切な分別方法についても、各家庭においての確認が必要であり、市としての啓発活動も重要視されるとのことだ。
特に、乾電池の分別が難しいという指摘に対しては、回収場所の情報提供や広報活動の強化が提案された。アルコール消毒液についても、その処分方法に明確な指導が市民に求められることが再確認され、市では今後も優れた仕組みを構築していく方針が示された。
このように、鴻巣市議会では、公共施設の運営や地域のニーズに対応した施策が次々と提示され、市民に寄り添った社会作りの努力が続けられている。