令和5年3月、鴻巣市議会で開催された定例会では、施政方針及び予算案についての議論が展開された。並木正年市長は、「市民と歩む新しい鴻巣」を掲げ、持続可能なまちづくりを進めるための政策を強調した。
市長は、施政方針において、特に「未来への投資で活力をつくる」「地域・市・県・国を経験でつなぐ」「くらしの安全を全力でまもる」という三つの方針に基づいた施策を展開することを述べた。具体的には、子どもたちの医療費支給制度の拡充やひとり親家庭への支援を通じて、市民の福祉向上に努めていく方針を示した。
しかし、議会内ではいくつかの懸念もあがった。竹田悦子議員は、子どもの医療費支給事業について、受診が便利な市外医療機関での対応が好評であり、それが反映された補正予算の増加は嬉しい面もあるとしつつ、持続可能な予算配分の在り方に言及した。
また、道の駅や産業団地の整備に関しても、地域振興や雇用創出につながる重要な施策として評価される一方、進捗状況や今後の展望についての具体的な情報提供が求められた。特に道の駅の整備については、国や県との連携を強化しながら進める必要があるとの意見が一致した。
市長は、明確な財政運営の下で、これらの施策を実行していく意向を示し、整備に期待を寄せる声にも耳を傾ける姿勢を示した。特に交通安全対策や子どもたちの安全確保は重要な課題として挙げられた。今回の会議では、公共交通や地域医療の整備など、生活に密着した課題についても多くの意見が交わされた。
さらに、議案第4号から第29号までの質疑では、ごみ処理施設の整備についても語られ、負担割合の見直しが将来的には必要とされることが理解され、今後の課題として提起された。