令和4年3月11日の鴻巣市議会定例会において、原口和久市長は市政20年の成果と新たな課題について報告した。
市長は、合併による地域の均衡ある発展について言及し、「合併特例債を活用した数々の事業が実施され、市民の定住意識が向上している」と強調した。特に、鴻巣地域では、生活道路の整備や公共施設の充実が進み、地域間の格差縮小に寄与したと述べた。また、吹上地域の発展策についても示され、次世代へ向けた基盤整備が不可欠と認識していることが示された。
一方、新ごみ処理施設整備事業について坂本晃議員が質問。原口市長は、事業が白紙解消になった経緯について市民に対する説明責任を果たすべきだと述べ、現在進行中の新たなごみ処理計画に期待を寄せた。市民は、今後の動向について慎重に見守る必要がある。さらに、総合病院の誘致に関する意見も交わされ、議会内の関心が高いことが伺えた。市長は地域医療の充実へ向けた取り組みの必要性を語り、賛同を得る姿勢を見せた。
また、教育行政に関する質問では、吹上地域の小学校教育に関する施策について説明が行われ、市民の懸念に対しては今後の説明会を通じての理解を深める考えを示した。今後の教育環境の整備についても触れられ、特に小規模校の位置付けとその運営方針が重要であると考えられている。
一方で、環境問題についての進捗も確認された。橋本稔議員からの指摘に対し、プラスチックごみゼロ宣言の必要性やペットボトルのリサイクル推進の現状について報告し、行政としても新たな取り組みへ寄与する姿勢が見られた。特に、行政と市民、事業者の連携によるリサイクル率向上を目指すとされたが、実態調査との連携も必要であるとの意見もあった。
さらに、災害時における在宅避難についての発言では、関口泰清危機管理監が収容人数の想定について説明し、災害発生時の避難体制の整備に向けた姿勢が強調された。特に今後は、在宅避難に関して十分な準備が求められるとの認識が広がっているようである。