鴻巣市議会は令和3年12月の定例会で様々な議案を取り上げたが、その中でも特に注目を集めたのが小児救急医療支援事業の拡充である。新たに実施されるこの事業では、北里メディカルセンターにおいて、2023年1月から3月までの日曜夜間における小児救急医療が行われる。政府からの要請を受けて、上尾中央総合病院と共に進められたこの取り組みは、地域医療の充実に寄与することが期待される。
また、国民健康保険税条例の改正も進められ、未就学児の均等割削減が注目された。これにより、多子世帯への独自の減免策と整合性を持たせつつ、家計への負担軽減が図られることになる。市は均等割についても引き続き検討を重ね、国の施策とも連携した対応を模索している。
議会では、商工会との協力も重要なテーマとなった。中小企業振興基本条例が成立したことで、商工会との意見集約が図られ、より具体的な支援策の策定が期待される。商工会の加入率は51%にとどまっており、これを如何にして引き上げていくかが今後の課題となっている。市は、商工会が行う事業に対し積極的に関与し、地域の経済発展を支えていく方針だ。
健康福祉部からは、子育て支援関連の施策が強調され、市民への周知も含めた取り組みが必要とされている。市の保育施設周辺の通学路安全対策工事も予算に組まれるなど、子どもたちの安全を守るための措置が進められている。