令和4年6月3日、鴻巣市議会定例会が開催された。議題には交通安全対策や学校給食における原材料の高騰、就学援助の活用などが挙げられた。
田中克美議員は、今年度の交通安全対策について質問した。交通事故は全国的に減少傾向にあるものの、地域内では依然として課題が残っている。市民生活部副部長の武田昌行氏によると、悪質運転や高齢ドライバーによる事故が問題視され、教育や啓発活動が求められるという。特に幼児や高齢者の指導が重要視され、市は今後も様々な啓発活動を強化していく姿勢だ。
続いて菅野博子議員が学校給食に対する原材料価格高騰の影響についての見解を求めた。教育部副部長の鳥沢保行氏は、食材の高騰が給食の仕入れ価格に影響を及ぼしていることを認めつつも、栄養バランスを保つよう努力していると述べた。また、プランを工夫し安価な旬の野菜を利用する等、給食の質を維持しようとする姿勢が伺えた。
次に田中議員は、就学援助制度の拡充の必要性を訴えた。生活が困難な家庭への支援を強化するべきとの意見が多数上がり、市の教育関連部門に対する見直しが期待された。良質な教育を受ける権利の保障が求められる中、特に、世田谷区のような就学援助制度を参考にした提案が議論された。
また、施設の民間委託についても言及され、市財務部長の山崎勝利氏は、効率性向上の観点から民間管理への移行を進めていることを説明した。一方で市職員と民間との関わり方についての議論も行われ、適切な管理が重要であると確認された。
最後に、頓所澄江議員からトイレカーに関する提案がなされた。災害時のトイレ問題は深刻であることが指摘され、新たなトイレカー導入を模索する考えが示された。これに対し、危機管理監の佐々木紀演氏は、実現可能性を探る意向を表明した。
今回の定例会では、安全な市民生活を守るための具体的提案が多数なされ、これからの施策に期待が寄せられる。