令和5年5月26日、鴻巣市議会臨時会が開かれ、6つの議案が上程された。この中には、税条例や補正予算など、市民生活に密接に関わる内容が含まれている。
今回の会議では、特に議案第48号と第49号が、税条例の改正案として重要視された。並木正年市長は、これらの議案が地方税法改正に伴うものであると説明し、税特例の延長や減額措置を含む内容について触れた。
市長は、一般市民にとって重要な財政措置が提案されることを強調した。具体的には、個人市民税や軽自動車税の特例について、期限の延長を行うことで市民の経済的負担を軽減する狙いがあると述べた。特に、優良住宅地での譲渡所得に関する特例や、軽自動車のグリーン化特例についても触れ、議員からの支持を求めた。
質疑応答では、竹田悦子議員が議案第48号に関連した固定資産税に関する具体的な質問を行った。特に、特定マンションに関する基準や、周知方法について議論が交わされることとなった。谷広明財務部長は、特定マンションの定義について詳細に答え、周知活動はホームページや窓口を通じて行う方針を示した。
議案第50号、国民健康保険税の改正に関しても重要な議論が行われた。この改正により、所得基準に基づく軽減措置の拡大などが提案され、議員からの激しい質疑応答が続いた。特に低所得世帯に対する影響を配慮する一方で、平均負担が増えることへの懸念も示された。
また、議案第51号では、物価高騰の影響を受ける低所得の子育て世帯への支援として、生活支援給付金の支給案が上程された。これには大多数の議員が支持を表明したが、実施に向けた具体的な手続きや合意形成が求められる状況にある。市長は、この給付金が迅速に実施されるよう取り組む意向を示した。
最後には、議案第53号に係る固定資産税に関する訴訟の結果を受けて、訴訟費用や慰謝料の支払いが必要になることを指摘した。これは市の財政に一定の影響を与えるため、再発防止策が議論されることとなった。市民の生活に直結するこれらの議案に対して、議員たちは真剣に議論を重ねた。