令和5年9月の鴻巣市議会定例会で、様々な議案が審議された。
特に注目されたのは、投票所での投票支援カードの導入についての質疑だ。公明党の川﨑葉子議員は、障がい者や高齢者が安心して投票できる環境整備を求めた。川﨑議員は、「加須市では投票支援カードが導入されている。この仕組みを評価し、本市でも取り入れるべき」と強調した。これに対し、岩崎信太郎選挙管理委員会委員長は、円滑な投票支援を実現するための検討を行う意向を示した。
さらに、投票所内でのコミュニケーションボードの活用も議論された。川﨑議員は、利用者がスムーズに支援を受けられるよう、使用状況を改善する必要があると訴えた。岩崎委員長は、「ボードの配置を見直し、使いやすい環境を整備する」と答えた。投票環境の向上は、今後の選挙において重要な点となる。
また、議案第69号におけるEVバスの導入についても質疑が行われた。西尾綾子議員は、昨年度からの導入に続く2台目のEVバスについて、性能や導入の背景を問う声を上げた。市民生活部副部長の武田昌行氏は、運用実績と期待される効果によって、地域の交通サービスのさらなる向上を目指すと述べた。これに関連して、新型の車両の購入コストと環境負荷軽減の観点からも議論が交わされた。
一方で、議案第70号に対する反対意見も姿を見せた。大塚佳之議員は、ディーゼルバスの購入が2050年のカーボンニュートラル宣言に対して逆行するのではないかと批判した。武田副部長は、今後の電動化や新技術導入に向けた研究を続けていくと強調した。
次に予定されている市議会の次回定例会で、これらの議論がどのように進展するのか注目される。