川島町の2023年9月の定例会において、災害への備えや公共交通の現状に関する議論が行われた。
特に注目を集めたのは、川島町の防災計画に関する質問であり、参加議員たちは高齢者や障害者を含む交通弱者の避難手段について詳しい検討を行った。
質問者の菊地敏昭議員は、川島町の防災計画の中で、風水害時の想定被害戸数や、適切な応急避難体制について問うた。具体的には、役場や地域の情報をもとにした避難誘導の方法、特に独り暮らしの高齢者に対する支援体制の強化を求めた。これに対し、飯島和夫町長は、適切な体制を確立するため、町民との連携や関係機関との調整を続けることを約束した。
また、公共交通に関する議論では、過去の川島町役場若葉駅東口線の廃止経緯が説明された。町内バスが人気を得られなかった理由として、コロナ禍に伴うバス需要の減少が挙げられ、今後の再開は未定ともされた。かわみんタクシーの登録者数は3,855人に達し、利用者のうち75歳以上が89.6%を占めていることから、高齢者にとっての交通手段として有用であることが示された。
そして、川島町全域が浸水する場合の避難計画が重要であると認識されており、特に移動手段を持たない高齢者や障害者への配慮が求められている。緊急時には近隣市町へ避難できる体制整備も行われるが、平時からの準備と地域のつながりの強化が不可欠とされている。
子どもたちの安全確保においては、高校生を対象にした交通支援策が模索されている。公共交通の充実は川島町民の生活の質を向上させるために必要で、特に少子高齢社会の中での高齢者支援の重要性が強調された。今後も災害対策の強化や公共交通の充実に向けた取り組みが求められる。
このように、議会で提起された数々の問題は、町民の日常生活や安全に密接に関連しているため、今後の施策に向けた継続的な検討が必要とされている。