令和3年第3回定例会が開催され、特に通学路の安全確保に関する議論で注目が集まった。
8番の田中まどか議員が通学路に関する質問を行い、その中で交通事故の統計を示した。警視庁によると、過去5年間で、交通事故で重傷を負った小学生は4,687人であり、その58%が歩行中に事故に遭ったとのことだ。特に下校時間帯の午後4時から5時にかけての事故が最も多く、危険性が高い。
田中議員は、埼玉県の第4期通学路整備計画の進捗状況を問い、全体で53か所の改善が必要とされ、本年度の整備完了が見込まれる。教育部参事の秋馬氏は、県が管理する7か所は全て完了していると答える一方、市が管理する36か所中32か所が完了、警察が管理する10か所のうち4か所も完了したと報告した。
また、学校運営協議会に関しても業務が進んでおり、児童や生徒の意見を尊重する姿勢を明確にするための改正が進められている。特に、三鷹市の事例を引き合いに出し、日高市もこの動きを参考に進めたいとしている。
新型コロナウイルス感染症の影響で自宅療養者の支援に関する質疑も行われた。林健康推進部長は、市が独自に行なっている配食サービスやパルスオキシメーター貸出し事業について触れ、自宅療養者に対する支援が求められていることを強調した。また、その情報周知についても地域への連携が必要であるとした。
最後に、企業立地の現状についても質疑があり、都市整備部長は、新型コロナウイルスの影響を受けながらも倉庫業など新たな立地需要が見込まれると述べた。政府の政策に従い、引き続き企業誘致の話し合いや計画が進むことが期待される。
今後、教育改革が進む中、通学路の安全確保から地域の教育資源の充実、感染症対策まで、多面的な課題に対し、日高市は市民の声を基にした柔軟な対応が求められている。