令和3年12月の羽生市議会では、市政に対する一般質問が行われ、重要な課題が提起された。
特に、羽生市水道ビジョンについての質疑が注目された。斉藤隆議員は、羽生市の水源構成や耐震化の進捗状況について質問し、阿部幸夫まちづくり部長がその背景や課題に触れた。羽生市の水道事業は、現在県水が約70%を占めるが、地下水の枯渇や地盤沈下といった問題が存在し、今後の水源管理に課題が残されている。
また、河田晃明市長は、地域医療の充実、特に羽生総合病院について言及した。医療体制の強化は市民の健康を守る上で重要であり、災害時にはさらなる対応が求められると述べた。特に、ワクチン接種の進捗についても評価しつつ、今後の医療体制の地域連携を強調した。
さらに、峯嵜貴生議員は児童虐待についての現状を指摘し、増加傾向にある相談件数を受けて、早期発見及び支援体制の強化を求めた。秋山尚幸市民福祉部長が市の取り組みを説明し、虐待防止のためのプロジェクトチーム設置や相談窓口の周知徹底を進めているとした。
農業についても議論がなされた。野中一城議員は羽生市の農業の現状と課題について、特に高齢化と後継者不足を強調し、経済環境部長が新規就農者の育成や支援施策について解説した。特に、羽生市は農業担い手育成塾を通じて、次世代の農業を支える取り組みを進めている。
加えて、丑久保恒行議員が提案した新郷第一・新郷第二小学校の再編成問題も重要視されている。地域住民からの要望書を受け、市教育委員会が地域住民の意見を尊重しつつ、慎重に進めていく必要があると教育長は述べた。
最後に、コロナ禍における小規模事業者への支援策が議論され、経済環境部長がこれまでの支援措置を報告し、今後も事業者への寄り添った支援が求められるとした。事業者の経営支援と安定した税収確保に向けた施策について行政の対応が注目されている。