令和4年12月の羽生市議会では、さらなる市民サービス向上を目指して、様々な議案や質問が取り上げられた。
特に注目を集めたのは、のりあいタクシーの利用促進に関する議題である。市では、運行開始から高齢者や障害者の移動手段として好評を得ているが、利用年齢の拡大と料金引き下げについての議論があった。柳沢暁議員は「対象年齢を75歳以上とすることが厳しい」とし、それを引き下げることや現在の500円から300円への料金引き下げを求める声が市民からあがっていると強調した。市の見解では、現在の料金設定は、受益者の負担を考慮したもので、衰弱した市民に向けた利便性を図りつつも財政的な持続可能性が重視されている。
また、羽生市の生ごみ処理機購入費補助制度についても問題視された。過去3年間における補助件数は目標に達しておらず、登録の手続きが煩雑であることが一因とされ、市の担当者は「手続きの簡略化を含め、改善に向けて検討を進めている」と述べた。近隣市と比較して補助金額が低いため、補助の引き上げや予算の拡充が求められている。
さらに、羽生市小規模契約希望者登録制度についても議論が交わされた。この制度の目的は、市内業者の受注機会を拡大することにあるが、実績上、登録業者のうち80%が見積依頼の対象になっていないという。信任された業者に偏りがみられるため、登録業者間のバランスを取ることが課題となっている。市は周知を図りつつ、業者に均等に機会を与える努力をするとの方針である。
議会は市民生活を支える様々な施策について、引き続き検討を進めていくことを約束している。