令和5年9月8日、羽生市議会が定例会を開催し、議員からの一般質問が行われた。
この中で、増田敏雄議員が提起した東武鉄道南羽生駅のホーム屋根延長に関する問題は、住民からの安全確保の要望を受けたものだ。増田議員は、現在の状態が危険であると指摘し、屋根の延長を実施することで駅の利便性を向上させる必要があると強調した。
一方、企画財務部長の秋山尚幸氏は、地域住民から直接の要望は受けていないとしつつも、駅ホーム屋根の延長については、現時点では対応が難しいとの立場を示した。さらに、利用者が増加しない限り、東武鉄道側の優先順位は低いとのことだった。議員は、駅利用の向上が地域活性化に繋がると信じ、引き続き交渉を継続する意向を示した。
また、学校選択制導入についての議論も活発に行われた。増田議員は全国的な動向を踏まえ、羽生市でも選択制を導入し、教育の質を向上させる必要がある旨を述べた。これに対し、学校教育部長の細村一彦氏は、現在実施している学校選択制の概要を説明し、各学校が特色ある教育を推進している状況を報告した。さらに、経済的な側面も考慮しつつ、選択制度の拡充について慎重に検討していることを述べた。
さらに、学校における「暑さ指数」(WGT)の活用についても議論された。増田議員は、近年の異常な暑さが生徒に与える影響を憂慮し、学校の対応状況について質問した。細村部長は、すべての学校で暑さ指数による評価を行い、熱中症防止対策を徹底していると表明した。
また、犯罪被害者等を支援する法的措置についても議題に挙がり、中島直樹議員が羽生市の悪化した犯罪状況を指摘。その上で、犯罪被害者を支援するための条例の制定が必要であると訴えた。総務部長の宇都木一男氏は、現行体制で支援窓口を設けており、条例の制定は現時点では考えていないと説明した。議員からの要望が高まる中、羽生市は犯罪被害者支援に対する関心を持ち続けている。
この日、井泉中央道路に関する質問もあり、川田真也議員は道路の危険度を訴え、整備計画の進捗状況を確認した。まちづくり部長の夏目哲哉氏は、現在用地買収を進めており、来年度からの工事開始を目指していると述べた。
さらに、西山丈由議員は廃校となる小学校跡地の活用に関して質問。廃校施設の有効利用が地域活性化に繋がるとの見地から、市は財産規則に基づき、利用検討を進めているとの回答があった。地域の意向も反映しながら、活用策を模索する方針が示された。
本日、数多くの議題が上がり、それに対する議員の真摯な姿勢が見受けられた。今後の羽生市における施策や、地域の活性化に寄与することが期待される。