令和4年9月8日に開催された羽生市議会では、市政への一般質問が行われ、不登校や健康施策に関する具体的な取り組みが問われた。特に、教育現場での不登校問題に対し、市はどのような支援を行っているのかが主要テーマとなった。
不登校問題に関し、野中一城議員は羽生市の状況について質問。「文部科学省によると、不登校の児童・生徒数が年々増加している。羽生市内の具体的な人数やその理由、各学校の対応はどうなっているのか」と指摘した。
この質問に対し、学校教育部長の細村一彦氏は、過去5年間の不登校児童・生徒数の推移を示した。令和3年度では、小学校16名、中学校77名の不登校が報告されており、「原因として多いのは友人関係や生活習慣の乱れである」と強調した。
また、細村部長は、「不登校児童への対応として、教育相談員による面談や、生活習慣を改めるための支援も行っている。特に、登校しづらい児童には、個別の状況に応じた支援を行うことが重要だ」と述べた。
さらに、羽生市適応指導教室についても言及され、「ここでは学習支援を通じて学校復帰を目指しており、今後、移転により環境が改善されることを期待しています」と説明した。
同日、田口聡議員は、中学校の部活動とトップアスリート事業に関する質問を行った。部活動の縮小傾向が指摘され、特に「少子化や教員の負担が増す中で、どう部活動が維持されるかが課題です。部活動の縮小や合同チームの形成は事実として進んでいる」と意見した。
生涯学習部長の清水昭雄氏は、羽生市全体におけるスポーツ環境の整備が進んでいることを説明。「今後は、部活動の維持に向けた取り組みをより一層強化し、少年野球やサッカーなど基礎体力の向上を図ることが重要です」とし、トップアスリート育成事業を通じたスポーツ振興の重要性を訴えた。
高齢者の健康施策についても、田口議員がいきいき百歳体操について質問。市民福祉部長の秋山尚幸氏は、「参加者は919名で、地域のサポーター活動が重要な役割を果たしている」とし、地域のつながりと健康増進の重要性を指摘した。
今後も羽生市では不登校対策、高齢者健康促進施策、トップアスリート育成事業をはじめとした取り組みを継続していく方針であり、議員からはさらなる効果的な施策の充実が求められた。