令和3年6月10日、羽生市議会では定例会が開催され、市政に対する一般質問が行われた。
議会の中で、江原博之議員はスケートパーク建設について質問を行った。スケートボードやBMX、インラインスケートは、特に若者の間で人気が高まっており、屋外で楽しむスポーツとしての安全な場所が求められていると強調した。江原氏は、周辺の市にはスケートパークがあり、羽生市でもこのニーズに応えるべきだと述べた。
これに対して、清水昭雄生涯学習部長は、現在の羽生市にはスケートボードの団体がなく、特にニーズが高まっていないとの見解を示した。しかし、青少年の健全育成の視点から、今後の競技人口の推移や地域での運動場の必要性については注視していく方針であると述べた。
また、野中一城議員は奨学金返還支援による地方定着の促進について提言した。現在、コロナ禍の影響で奨学金利用者が増えており、若者の地方定着に向けて本市の支援制度の充実が求められていると指摘した。彼は、特に困窮世帯への支援制度の周知不足を問題視し、今後の施策についてさらなる検討を求めた。
細村一彦学校教育部長は、羽生市の現行制度を評価しつつも、他市との比較によって不足している部分を改善する必要があると述べた。また、奨学金返還支援制度の導入については、慎重に検討を重ねる姿勢を示した。
さらに、地域福祉計画に関する峯嵜貴生議員の質問も注目を浴びた。彼は、羽生市が直面している新しい貧困の問題、特にヤングケアラーに焦点を当てた。よりオープンな相談の場や地域全体での支援体制の必要性を訴えた。市民福祉部長は、新たな福祉計画策定に取り組む重要性を認め、地域住民の声を取り入れる方針を示した。
そして、峯嵜議員は岩瀬グローバルタウン構想についても言及し、地域住民とのコミュニケーションの重要性を強調した。新たに転入する住民との関係構築が地域活性化の鍵であると述べた。生涯学習部長は、地域イベントを通じたコミュニティ形成が重要だとし、今後も市全体での意識向上に努めることを誓った。
羽生市では、これらの議論を通じて、若者の定着や地域福祉の充実を目指す施策をさらに進めていく考えである。今日の議論は、問題意識を共有する重要な一歩となったと言えるだろう。今後も、地域のニーズに応じた柔軟な施策の展開が期待される。