令和6年第1回朝霞市議会定例会が3月1日に開催された。
議事日程では、41件の議案が質疑の対象となり、特に教育委員会関連の問題が取り上げられた。
田原亮議員は、教育委員会教育長任命に関する議案に対し、強制わいせつ容疑で逮捕された教職員に関する責任を市長に問う質疑を行った。まず、事件の影響で精神的に傷ついた生徒の状況を取り上げ、「教育現場の指導方法がこのような事件を生む背景にある」と指摘し、市長の認識を問うた。
市長の富岡勝則氏は、この教職員が優秀だったとしつつも、指導上の問題を報告された際に厳しく対処を求めたと述べた。だが、田原議員は、「適切な対応がなかったことで被害が広がった」と強調した。
田原議員は続けて、教育委員会が責任を果たさないまま教育長を再任する状況に疑問を呈し、「被害者やその保護者の感情を軽視すべきではない」と訴えた。さらに、教育長人事について市長が直接の進言を行ってきたかを尋ね、市長が直接責任を負ったかのような発言に疑念を持つ議員も見られた。市長は「教育長の再任は教育制度改善のためだ」と答えたが、議員の疑念は払拭されなかった。
この議会では、議案第46号による新たな町の区域設定と名称変更についても質疑が行われた。清水豊市民環境部長は、「あずまという地名は地域に根付いた歴史があり、地域住民にとって重要なもの」と説明し、住居表示の整備を進める方針を示した。
今回の教育委員会に関する質疑は、配置される教職員と学生の間に深い信頼関係を築くため、再発防止策の強化が求められることを明確に示した。議会は次回の本会議を3月12日に設定し、一般質問に移る予定だ。