令和元年第1回朝霞市議会定例会が、令和元年6月27日に開催された。本議会では、一般質問が行われ、山口公悦議員が3つのテーマを取り上げた。
まず、化学物質過敏症への対応について発言。山口議員は、「実態把握が行われているのか、また市民からの相談はあったのか」と問いかけた。この病気は、低濃度の化学物質に過敏に反応して多様な症状を引き起こすものであり、発症メカニズムや治療法は未だ明らかにされていない。こども・健康部長の麦田伸之氏は、「現在把握しておらず専門の窓口もない」と述べ、今後の情報提供の重要性を強調した。
次に、空き家対策についての質問が続いた。山口議員は、2012年から取り組んできた当該政策の重要性を指摘し、行政が強制代執行を行うことへの懸念を示した。これに対し、都市建設部長の小酒井淑乃氏は「朝霞市空き家等の適正管理に関する条例の目的は管理不全を防ぎ、安全で安心な地域社会を実現することにある」と示し、調査活動を行っていることを報告した。今後の施策に関しては、未然防止を含めた手法の検討が必要であるとの姿勢を示した。
最後に、交通安全対策として宮戸地域の事例が取り上げられた。山口議員は、学校前の歩道の電信柱の移設や押しボタン信号機の設置を求めた。市長の富岡勝則氏は「交通量や速度制限についての調査を進め、安全確保のため施策を講じる意向である」と述べた。
安全対策における市民の声が反映される形での施策の重要性が伝えられる一方、具体的な実施に向けた取り組みは今後の課題となる。市は、これらの問題に引き続き対処し、地域の安全性を高めていく必要がある。