令和元年12月9日に開催された交野市の定例会では、災害対策や公共交通に関する重要な議論が行われた。
特に、急傾斜地における崩壊対策工事に関する進捗状況が注目された。私市山手地区で昨年発生した土砂崩れを受け、市は大阪府に対し急傾斜地崩壊対策工事の要望書を提出した。この要望に基づき、現在、必要な測量と概略設計が進められており、年内には設計案が住民に提示される予定である。設定された基準に従って、受益者の同意を得ることが求められるが、特に受益者への負担が生じることが懸念される。
次に、庁舎整備基本構想について、市の新庁舎は防災機能を強化することが基本理念の一つにされ、いきいきランドがその候補地として検討されている。新庁舎が提供するさまざまな機能が、市民サービスを向上させることが期待されるが、周辺地域に与える交通的影響や人の流れの変化についても議論が続いている。市はウィンウィンの関係を築くため、早期に解決策を示していく意図を示している。
さらに、有害鳥獣対策に関しては、市内でイノシシの出没が増加しているとの報告があり、農作物への被害が深刻になっている。市は捕獲おりの貸し出しを開始し、協議会を通じて情報共有を図っているが、地域の連携強化が不可欠である。
最後に、男性育児支援についての重要性が再確認され、父親も育児に積極的に参加することの必要性が強調された。交野市は地域ぐるみでの子育て支援施策を推進し、父親を含む全ての育児参加者に対して支援を拡充していく方針であり、従来の施策の見直しや新たな取り組みが期待される。
市は今後もこれらの課題に真摯に取り組み、子育てしやすく、安全で安心なまちづくりを進めることが求められている。