令和元年12月10日、交野市で開催された第3回定例会では、重要な議題が取り上げられた。今回は市民の健康や福祉、教育に関する質問が特に多く、活発な議論が行われた。
特に注目を集めたのは、健康寿命を延ばすためのフレイル予防に関する話題である。議員の友井健二氏は、フレイル健診の導入について質疑し、高齢者の早期発見を旨にした制度の構築が求められていると述べた。市民部長の小川暢子氏は、「フレイルとは身体機能が低下している状態であり、健診が重要です」と強調し、令和2年度からの健診計画について説明を行った。
また、友井氏は人間ドックの助成制度についても質問を行った。小川市民部長によれば、国民健康保険に加入する40歳以上の人には、一定の助成が行われているという。助成金は段階的に引き上げられており、さらなる普及と受診促進が期待される。一方、議員の三浦美代子氏からは、交野市内の他市との助成制度の比較や申請率の低さに対する懸念が提起され、具体的な対策が求められた。
福祉部門においては、外出支援施策の見直しが議論された。これまでの「ゆうゆうバス」事業について、盛田健一福祉部長は、「身体的な困難を抱える方に対する支援が十分でないとの意見を踏まえ、新たな外出支援策を検討している」と述べ、社会情勢の変化に対応した施策の必要性を訴えた。
教育に関しては、学校規模適正化計画が進行中である。第一中学校区での小中一貫校の設立が近づく中、教育長の北田千秋氏は「多様な教育ニーズに応えるために、公共施設との連携が重要」と述べ、地域の協力を求めた。特に、通学路の安全対策について議員から多数の意見が寄せられ、都市計画部門との協議が必要であるとされている。
この日は、議員提出の条例改正についても議論が行われた。特に、全市的な給与改定案や、議員報酬並びに費用弁償についての見直しが提案された。市長もまた、地域のニーズに応えるべく、柔軟かつ効果的な施策を引き続き推進していく考えを示した。
総じて、今回の定例会は市民の健康や福祉、教育の充実を目指し、具体的な施策や計画について議論が深まった。市のさらなる発展と市民サービス向上に向けた取り組みが期待されている。