令和4年4月27日に開催された八重瀬町議会の臨時会では、複数の議案が上程された。
特に注目されるのは、議案第42号と第43号である。両議案は、いずれも一般社団法人八重瀬町観光物産協会に対する指定管理者の指定を求める内容である。議案第42号では、「八重瀬町戦争遺跡公園」の指定管理者として同協会を指定し、約3年間の指定期間が設けられた。この提案は、町長の新垣安弘氏が観光活用を促進するために説明したものである。
新垣町長は、指定管理の意義を「町の観光資源の活用を図るため、かつての役場管理から民間活力の導入へと転換することにある」と強調した。また、指定管理料として156万9,000円が見込まれ、これを基に協定が締結される。
一方、議案第43号では、「八重瀬町観光・地域交流宿泊施設」の指定管理も同様に協会に委ねることが決定された。これに関しても、観光面から地域活性化を図る狙いがある。質疑では特に、運営の柔軟性を確保することや、使用環境の改善が求められる場面もあった。
また、全体の補正予算においては、令和4年度一般会計補正予算(第1号)が提案され、歳入歳出それぞれに約1億3,326万5,000円の追加が行われることとなった。これにより、八重瀬町の財政運営がさらに安定することが期待されている。
議案処理が進む中、環境整備や施設利用に関する質問が多く寄せられた。事務局長の平良朝明氏は、「今回の議案は、地域における観光資源の利活用を第三者の視点から促進するもの」と述べた。特に、運営効率を上げるためのアプローチとして、各議員からはアクリル板の設置など、利用者目線での施策が多く提案された。
全体を通して、指定管理者制度の導入が、八重瀬町の地域振興における重要な鍵と位置付けられている様子が伺える。