令和2年3月3日に開催された八重瀬町議会第3回定例会では、町長の施政方針が発表され、さまざまな経済政策と予算案が審議された。
町長の新垣安弘氏は、「大地の活力と うまんちゅの魂が創り出す 自然共生の清らまち」を将来像に掲げ、町民と行政の協力による安全で安心なまちづくりを強調した。優先施策としては、町民の健康づくり、福祉の充実、そして地域経済の活性化が挙げられている。
予算案については一般会計が140億2千万円にのぼり、対前年度比で約10.9%の増加が見込まれる。歳入の柱として、地方交付税や町税の増加が挙げられ、町民福祉の向上に向けた重点施策が展開されることが期待されている。新垣町長は「町の更なる発展と町民福祉を目指して予算執行に取り組む」と述べた。
また、国民健康保険特別会計の予算案では、加入者の増加に伴い、見込みではあるが保険料収入が増加する見込みが示された。これにより、医療給付費の充実が図られると言われている。一方で、会計年度任用職員制度の導入にあたっては、役所において交付金が手当として支給される見通しで、その具体的な内訳についても議論が交わされた。
一方、集落排水事業特別会計においても予算が計上され、排水処理施設の整備が計画されている。町長は特に、昨年から要望されていた松尾原排水路の整備について、国及び県と連携し早期採択を図る意向を示しており、地域の安全と環境保全に向けた対策が進められる。
施政方針に挙げられた特徴的な施策としては、地域の福祉の充実に向けた具体的な施策が求められている。特に高齢者や子どもたちが安心して暮らせる社会をつくるため、児童館や学童保育の整備に関する取り組みが強化され、地域の居場所としての役割を果たすことが期待されている。また、町有地の有効活用を進め、地域の活性化に寄与する民間との協力も強調されている。
このように、今回の定例会で示された施政方針や予算案は、八重瀬町の将来に向けた重要な一歩とされており、町民の理解と協力が求められている。