令和5年3月28日、宜野湾市議会は第449回定例会第13日目の会議を開催し、令和5年度一般会計予算が原案通り可決された。今回の予算では513億6,000万円が計上されており、前年に比べ14億9,000万円、3%の増となる。予算の中には新規事業16本、継続事業112本、計128本が含まれており、市は市民の生活向上を目指し様々な施策を展開する。
主要な議案の一つである「宜野湾市の個人情報の保護に関する条例の制定」については、デジタル社会の進展に伴い、個人情報保護法が改正されたことを受けて、引き続き個人情報の取扱いに関する基準を設ける必要があることが強調された。市の個人情報に対する取り組みが、住民の信頼を得る上でも重要であるとの認識が示された。
同時に、これまで水質改善事業として議論されていた「わかたけ公園水質改善事業」に対しても、数名の議員から懸念の声が上がった。特に桃原功議員は水質改善に伴う経済的負担や、フッ化物洗口事業の教育現場における影響を指摘し、自身の考えを述べた。彼の提起した予算組替えの動議については審議の結果、可決には至らなかったが、提出者は市民の安全を第一に考えた姿勢を示した。
その他、陳情第6号「喜友名グスク内の香炉を戻すための合祀祠の設置について」や、陳情第15号「公営住宅の入居に保証人を不要とする条例改正を求める件」についても議論され、それぞれ全会一致で採択された。市民の意見を反映するこれらの議案が、地域の実情に応じた法整備に繋がることが期待されている。
全体を通じて、2022年度の予算案が通過する中で、議会は市民の多様なニーズに応えるための姿勢を継続し、未来志向の政策の展開を示しており、市民とのさらなる連携強化が求められている。