令和3年第1回高梁市議会では、農業の現状や冬取りタマネギの実証栽培、公共交通施策について議論された。
高梁市の農業は、地勢的な条件や経営規模が小さいことが課題であると市長は述べた。しかし、ピオーネやトマトにおいては、県内での生産量が高く、農業者は複合的な経営を行っている。
特に冬取りタマネギの実証栽培は平成27年から始まり、甘みの強いタマネギの生産が進んでいる。今年度は作業暦を作成し、栽培農家に役立てる方針である。市長は、冬取りタマネギが農閑期に収益を上げられる可能性があると強調し、広報を通じて市民に周知することを計画している。
公共交通については、現行の路線バスとタクシーの見直し計画が令和6年度までに行われることが説明された。利用率の低い路線から段階的に見直される見込みで、多くの利用者に影響が懸念される。特に、高齢者など交通弱者への配慮が求められ、タクシー利用助成金が設定されているが、対象者が今後増える可能性もある。
助成金の利用期限は令和3年度末であり、多くの要望が寄せられている。市は、今後必要に応じて補助対象区域を広げることを検討中で、行くつかの地域で実験的にタクシーの利用助成が行われることが期待されている。
新しいシステムとして、導入が検討されているドローンによる災害時の状況把握や、傷病者の迅速な対応のための活用についても課題が残る。市は現在、他市との意見交換を通じて具体的な導入検討を続けている。全体として、市民の声を反映させながら、持続可能な施策が求められている。