令和3年6月30日、真備町の高梁市議会において、定例会が開かれた。
17名の市議が出席し、さまざまな議案が審議された。特に注目されたのは、議案第81号「財産の処分に関し議会の議決を求めることについて」である。旧「ゆ・ら・ら」に関する土地建物の処分に関して、委員からは環境影響についての質疑が相次いだ。総務文教副委員長の森和之氏は、「環境アセスメントは必要ない」との執行部の説明を受けたが、委員から「自然破壊につながる」との懸念も示された。これに対し、執行部側は、環境保全に向けた地元との協議を行うとしている。
さらに、議案第85号「高梁国際ホテルの事業計画策定補助金」に関しても議論が重視された。産業経済委員長の三村靖行氏は、「高梁市にとって必要な施設」と強調し、安定的な経営を目指すオプションを提案した。一方、議案質疑において、ホテルの存続とそれに伴う市の支援の必要性が強調された。
また、請願第1号「75歳以上の医療費窓口負担の「原則1割」の継続を求める請願」は不採択の運びとなった。市民生活委員長の石田芳生氏の報告では、歳入の減少とコストの増加が市民に重くのしかかっている現状が詳細に語られた。多くの議員が、この問題に関心を持ち、具体的な対策を求めた。
採決の結果、提出された議案及び請願の多くが可決されたが、請願の不採択については議員の間で意見が分かれた。議長の宮田公人氏が議会の進行をスムーズに行ったことが好評であった。
最後に、市長の近藤隆則氏は、今後の新型コロナウイルスの影響への対策と、人口減少問題についても触れ、継続的な支援の重要性を訴えた。市長は「市役所内部での新たな組織の設置を検討している」と述べ、地域の団体との連携強化にも言及した。市議会の次回は9月3日に開かれる予定である。