令和3年第1回高梁市議会定例会が、3月16日に開会した。
議題の中心は、追加議案の上程とそれに関連する議案質疑である。特に、予算案の補正には高梁運動公園における駐車場整備事業が含まれており、実施に向けた課題や必要な財源についても議論された。
近藤 隆則市長は、「令和2年度高梁市一般会計補正予算(第13号)」を提案する際、軟弱地盤の問題から、设计施工を変更する必要が出たことを強調した。これは、予想外の地質条件が明らかとなり、施工方法を見直さざるを得なくなったためだ。予算に計上された890万円の繰越明許費がこの問題に対応するものである。今後の施工計画に影響が出る可能性も示唆され、会議では委員会でのさらなる検討が求められた。
また、議案質疑の中では、金尾恭士議員が、自治体のデジタル化への取り組みについて質疑を行い、特にソサイティ5.0の推進における具体的な施策について案内した。市長もこの点に言及し、光ファイバーの導入や、AI技術の使用などを通して高梁市の再開発に繋げる方針を説明した。一方で、AIシステムのテストケースとして、行政作業の効率改善へ向けた取り組みが進められている。
これに加え、森 和之議員が旧吹屋小学校の地域振興事業について質疑し、観光地としての魅力を高めるため、地域住民や観光ガイドとの関係構築が必要であることを指摘した。市長は「地域の活性化に繋がるよう積極的に関与していく」と具体策を述べた。
今回の高梁市議会では、予算案や追加議案に関する論点のほか、これからの高梁市の地域振興に関する多くの意見が交わされ、今後の方針が示される良い場となったといえる。議会は、住民の生活充実に向け、多角的な視点からの検討を続けていく方針である。