令和6年第3回高梁市議会では、様々な地域課題が議論されており、その中でも防災対策や公共交通、地域コミュニティーの維持についての発言が目立つ。
特に携帯トイレの備蓄状況については、近藤市長が明確に現状を説明した。市では現在155基の携帯トイレを備蓄しており、目標は51基となっている。この目標に対し、必要な排便収納袋は1,395袋と足りていない状況であり、今年度中にさらに2万6,000袋を購入する計画がある。市は防災マニュアルの見直しを行い、携帯トイレの使用方法を明確にすることにも努めるという。
次に、公共交通の問題が挙げられ、地域担当職員やライドシェア制度について意見が交わされた。新たな公共交通計画では、地域のニーズを反映させながら今後のアクセス改善が期待されている。特に、ライドシェアが高梁市にどのように役立つのかが注目されている。市長は、既存の交通事業者と協力し、地域でのニーズに基づいてライドシェアを導入する可能性を模索している。
地域コミュニティーに関しては、人口減少に伴い町内会の維持が困難になる中、町内会長へのアンケートなどを通じ、多くの意見が寄せられている。市としては、自治会の合併や地域の交流を促進する手立てを考える必要があるとされ、広域的な枠組みでの対応が求められる。
また、高齢世帯支援として、地元の高齢者が安心して暮らせるよう、施設やサービスの利用を促進することも重要とされる。特にごみ出し支援について、戸別収集の実施に向けた市長の前向きな意見が述べられ、市民の生活支援が強化される見込みだ。
新年度に向けて、こうした課題への対応策を明確にし、高梁市全体のしつらえを進めていくことが重要である。地域の声を継続的に聞きながら、市民が安心して暮らせる環境を整備することが求められる。