令和5年第6回高梁市議会の定例会が開催され、様々な議案が上程された。議会では、職員の給与改定や国民健康保険税の規定改正など、重要な議題が取り上げられた。
特に注目を集めたのは、議案第89号から議案第104号までの追加議案である。市長の近藤隆則氏は、職員の給与に関する条例の改正について、給与及び手当の引き上げを提案し、その必要性を強調した。人事院の勧告に基づき、特に若年層に焦点を当てた給与改定が行われることにより、初任給は大卒で1万1,000円、短大卒で1万2,000円、高卒で1万2,000円引き上げられると説明した。これにより、民間企業との賃金格差が是正されると期待されている。
加えて、高梁市の国民健康保険税条例の改正についても言及された。この改正により、子ども・子育て支援の観点から、産前産後期間における保険税の減額措置が講じられる。この取り組みは、子育て世帯の経済的負担を軽減することを目的としている。赤木憲章健康福祉部長は「国の法律に基づき必要な改正を行う」と述べた。
続いて、子ども園整備事業に関する工事請負契約の締結についても説明された。教育長の小田幸伸氏は「地域のニーズに応じた施設整備を進めていく」と意気込みを示し、地域に根ざしたこども園の開設を目指す姿勢を強調した。議案第94号から第96号までの請負契約の落札率は98%を超え、順調な進行が期待されている。工事発注による地域の活性化にも繋がると、議員らは歓迎の意を示した。
議案質疑の中では、特に超過勤務手当についての問題も浮上した。数名の議員は、職員の業務負担が増加していることを懸念し、適正な職員配置の重要性を訴えた。伊藤泰樹議員は、"業務のICT化を進めることが、職員の負担軽減に寄与する"と述べ、その必要性を訴えた。
今回の議会では、市の予算に対する厳しい視線と共に、地域住民の生活向上を目指すための具体的な施策が議論され、職員の給与や市民サービス改善が中心テーマとなった。市長および役所関係者は、今後も市民の声を反映させながら計画を進めていくと、前向きな姿勢を見せた。