令和2年第3回高梁市議会が6月23日に開催された。
議事は午前10時に開議され、最初に委員会付託案件の上程が行われた。議長の小林重樹氏は出席議員が17名であることを確認し、定足数の達成を報告した。
この日の議事の主要な内容は各委員長による報告であり、総務文教委員長の倉野嗣雄氏は、11件の議案と1件の請願について報告した。請願に関しては、高梁市議会から日本政府への核兵器禁止条約の調印・批准を求める意見書採択が提案されたが、必要性や実現可能性を巡り意見が分かれた。倉野氏は、請願の趣旨を採択すべきだと強調した。
産業経済委員長の森田仲一氏は、6件の議案について報告した。中でも、地域における施設の意義を強調し、必要な利用促進が求められるとの意見があった。
市民生活委員長の黒川康司氏は、マイナンバーカード導入に関し、住民サービスの向上については懐疑的な意見が出たことを報告した。また、手数料条例の一部改正に対して反対意見が述べられたことがわかっている。
さらに、議会では質疑が行われ、宮田公人氏は核兵器禁止条約に関連する質疑を倉野氏に行い、議会審議の意義を説いた。倉野氏はこれに対し、委員会審議では具体的な法的根拠を考慮した質疑はなかったと返答した。
討論では、平松賢司氏が日本共産党を代表して発言し、廃止議案の反対意見を述べた。彼は、労働者のための施策が必要であると訴え、議案第59号のマイナンバーカード関連の条例に対しても反対の立場を示した。
この後、議案の採決に入り、すべての議案が賛成多数で可決された。請願第1号は趣旨採択となった。
最後に市長の近藤隆則氏が再登壇し、今後の新型コロナウイルス対策や地域活性化の施策に関する方針を示し、事業者応援策の内容についても触れた。議会の開会は次回、8月20日とされ、慎重な審議を求める考えが明らかにされた。
高梁市議会はこの日、議会の透明性を高めるため率直な意見交換が行われ、多様な視点から地域課題に対応する姿勢をうかがわせた。