令和3年第6回高梁市議会が12月22日に開催された。議長の宮田公人氏が開議を宣言し、17名の議員が出席した。議事は、委員会に付託された案件の上程、各委員長からの報告、委員長報告に対する質疑、討論、そして採決が行われた。
最初の議題である委員会付託案件の上程において、各委員長が報告を行った。まず、総務文教委員長の伊藤泰樹氏が議案4件について説明し、その中でも特に「高梁市立図書館の指定管理者の指定について」という議案が注目された。この議案に対しては、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社による図書館の運営状況などが詳しく質疑され、図書館が地域の拠点として活性化することに期待が寄せられた。
次に、産業経済委員長の三村靖行氏は、議案10件の報告を行った。その中でも「高梁市旧吹屋小学校条例」などに関する質疑が行われ、観光振興の要として旧吹屋小学校を統合的に管理していくことが重要であるとの意見が出された。また、観光客の見込み数はコロナ前の1.5倍とされ、地域活性化のための施策が求められた。市民生活委員長の石田芳生氏も議案14件を報告し、例えば一般会計補正予算における特別給付金についても詳細な議論が交わされた。
委員長報告への質疑では、特に図書館の指定管理に関する質疑が目立った。議員の石部誠氏は、指導監督責任に関する質問を行い、教育委員会からは適正に運営されているとの回答があった。これは議会内で、高梁市立図書館の今後の運営における重要性を示すものであった。
その後、討論に移り、議員たちの中で様々な意見が述べられた。特に議案第109号の図書館指定管理者の件に関しては、反対意見も出され、公共教育としての役割を果たすためには直営での運営が望ましいとの主張があった。賛成派は、指定管理の運営実績と新たな文化創造の拠点としての役割を強調した。
最終的には採決が行われ、全ての議案が原案通り可決された。その中で、陳情第2号「補聴器購入費用の助成制度の創設を求める陳情」は不採択となった。議員たちは議案の内容と結果に満足して会議を締めくくった。市長の近藤隆則氏は、議会に対する感謝の意を表し、議員の意見や提言を新年度予算に反映する意向を示した。また、閉会式では来年度に向けての展望が語られた。
年度末に向けて、高梁市の議会は地域の生活や教育支援に目を向けており、市民の福祉向上が期待される。今後の議会においても、持続可能な施策が議論されていくことが重要である。