令和5年第6回高梁市議会が12月21日に開催された。この日の議事には、災害復旧事業に係る未払金や給与条例改正についての議論が中心となった。
総務文教委員長の伊藤泰樹氏は、委員会に付託された議案17件、請願1件の結果を報告した。特に「高梁市職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」について審査が行われ、人事評価制度の導入による職員モチベーションへの影響が懸念された。伊藤氏は、「職員の業績評価が給与に反映されることが本当にモチベーションにつながるかと不安が残る」と述べた。
一方、産業経済委員長の森和之氏は、公共事業における水道料金の減免について質疑を受けた。基本料金減免の期間が短いとの意見や、子育て世帯の実情を鑑みた更なる配慮が求められた。森氏は、「水道料金の見直しは地域にとって重要なテーマだ。今後も議論を続けたい」とコメントした。
市民生活委員長の森上昌生氏は、請願に対する提案を行った。請願第4号として提案された「小中学校の学校給食費の無償化を求める請願」は、賛成と反対の意見が飛び交った。森上氏は、「教育は国の重要な責任であり、全ての子供が教育を受ける権利がある。無償化は国の責務だ」と強調した。結果、請願は賛成少数で不採択となった。
また、災害復旧事業に関する未払金問題が取り上げられ、報告を行った川上博司氏は、事案の状況を説明し、再発防止策を急ぐ必要性を述べた。「今回の未払い問題を深刻に受け止め、信頼回復に向けての対策を進める」との意見もあり、議会は今後の対応を見守る必要があると認識された。
採決の結果、議案第75号と76号は原案可決で、職員給与の条例改正が承認された。市長の給与引き上げに関しても同様の結果となった。議長からは、今議会の成果を称賛する声が上がった。
市長の近藤隆則氏は、会議を締めくくり、「我々は市民の信頼を得るために、引き続き誠実に職務を全うする」と述べた。次回の定例市議会は、令和6年3月4日に開会予定である。