令和5年6月30日、晴れ渡る空の下、高梁市議会の定例会議が開催された。議長の石田芳生氏が会議を開き、17名の出席議員による審議が行われた。
まず、日程第1では委員会付託案件が上程され、各委員長からの報告が続いた。特に、総務文教委員長の伊藤泰樹氏は、議案54号と58号について詳しく説明し、議案54号では職員の特殊勤務手当の改定が行われたとの報告があった。制度改正の理由として、コロナウイルスの感染状況を見ながら、国に合わせた手当の見直しを述べた。
一方、反対意見も示された。石部誠氏は、この改定についてコロナ対応の現状を考慮すべきであると指摘した。彼は「特に医療や福祉の現場においては、感染対策が継続されている」と強調し、支援を続ける必要があると訴えた。
議案58号についても活発な討論が交わされた。こちらは令和5年度の一般会計補正予算に関するもので、高梁市の物価高騰対策や水道料金の減免事業が含まれていた。特に、ベビーファースト運動に関連した水道料金の免除については、支援対象の選定方法に疑問が呈され、納税ができない事業者にも目を向ける必要があるとの意見が上がった。
森和之氏や森上昌生氏の報告も続き、これらの議案は全体として賛成多数で可決された。一方で、協議された請願については継続審査とすることが決定された。
また、議会最後の日程として追加議案が上程され、近藤隆則市長から農業委員会委員の任命についての説明があった。市長は「農業振興のため、地域の実情に詳しい委員の選定が重要だ」と述べた。
議論を経て、全ての議案は可決され、議長の閉会挨拶で第3回定例議会は終了した。特に人口減少問題や子育て支援施策において、今後の検討が求められている。議員たちもそれぞれの活動を続けながら、地域の単独の施策をどう進めていくか考えを深める時期に入る。