令和3年5月13日、岡山市議会では臨時会が開かれ、議題が多岐にわたった。
この日は、特に新型コロナウイルスに関する現状に焦点が当てられた。市長の大森雅夫氏が、岡山市の感染状況について説明し、感染者数が過去最高に達したことを強調した。5月8日の時点で新規感染者数は118人にのぼり、厳しい医療状況が続いていると述べた。その上で、感染拡大を防ぐための対策として、営業時間短縮の要請を県に行ったことを報告した。
さらに、一般会計補正予算が検討された。大森市長は、補正予算の主な目的として、感染拡大防止策を挙げた。具体的には、高齢者施設の従事者に対するPCR検査を定期的に実施する事業や、困窮する事業者への支援を強化する方針が示された。また、予算の総額は約32億6,600万円で、地域経済への影響を最小限に抑えることを目指していると強調した。
質疑が行われ、特に林潤議員が具体的な施策について厳しい質問を投げかけた。彼は、現行の感染防止策が十分かどうか懸念しており、無症状者のPCR検査の拡充を求めた。また、市民の行動変容を促すための広報活動の強化が必要と指摘し、現場からの声を反映させる必要性を訴えた。市長は、質問に対し、PCR検査の拡充や体制整備に努める考えを示し、引き続き市民の健康を守るための対策を講じる姿勢を明らかにした。
別の焦点として、議長と副議長の辞職及び選挙が行われた。新しい議長には和氣健議員が、そして副議長には下市このみ議員が選出された。
岡山市議会は、引き続き感染拡大の状況を注視し、適切な対策を講じることを誓った一方で、市民生活への支援を欠かさない方針を確認した。市民に対しては、さらなる協力を呼びかける姿勢を示している。