令和2年第2回美咲町議会定例会が2月28日に開会した。
議会では、数々の議題が上程されたことが報告されている。まず、開会に当たり、議長の松島啓氏は新型コロナウイルスの影響について言及。特に、全国各地での感染拡大に伴う臨時休校要請について言及し、町内でも対策が講じられていることを強調した。
また、町長の青野高陽氏は所信表明の中で、合併からの15年間の振り返りと、少子高齢化の進行により町の存立基盤が揺らいでいる現状を予測。この厳しい状況に対抗するためには、新町建設計画の見直しが必要だと述べた。青野町長は「新町建設計画が合併市町村の基本的な計画であり、計画有効期限が本年3月31日であるため、今後についてしっかりと考える必要がある」と述べた。
次に、議案の報告が行われた。副町長の忠政堅之氏から、令和2年度当初予算案が紹介され、歳入歳出総額109億9,223万円、前年同比9.4%増の内容が説明された。この予算には、教育施設の整備や救急自動車の購入など、将来の町政に寄与する事業が含まれている。
また、特に注目が集まったのは、香花温泉「ほほえみの湯」の廃止についての議案である。この施設に関する議題は開館以来の赤字運営の続きと老朽化が著しくなったため、廃止が決定された。この件について青野町長は「利用者には申し訳ないが、町の未来を考えた結果の判断である」と述べたことが印象的であった。
今回の議会では、安全や福祉、教育に関する多くの議案が提示され、町民の意見を大切にしながら、それぞれに進捗が求められることも強調された。このように、地域全体の活性化に向けた取り組みの重要性を再度認識させられる会議となった。議会は、3月19日まで続く会期内に、状況に応じた議論を進める方針であり、地域の期待に応える努力が続けられることが期待されている。