令和6年6月に行われた津山市議会では、人口減少や少子化対策に関する重要な議論が行われた。特に、津山市の合計特殊出生率についての目標設定が焦点とされ、市長は「令和7年度に1.72を達成するため、様々な施策を連携させて本気で取り組んでいく必要があります」と述べた。
しかしながら、出生率の実績は改善されていない現状を鑑み、議員からは「昨年度の出生数658人が622人に減少しているのに、このままで目標達成は可能か」との厳しい指摘が寄せられた。また、市内の子育て支援策についても、「無償化の具体的な計画はないか」との質問があり、さらなる支援の必要性が強調された。
津山市の今後の姿について、市長は「2050年には若者から高齢者まで活躍できる町を目指す」と意気込みを語ったが、厳しい現実を踏まえた具体的な計画の策定を求める声が多く上がった。特に、地域力の維持には市民との連携が不可欠であり、地域運営組織への支援や介入の強化が求められている。
さらに、公共交通機関と観光施策についても質問がなされ、市長は「ごんごバスの利用促進には、利用しやすいインターフェースの整備が求められます。現在、バス情報フォーマットを整備し、アプリでの検索も可能となったことを周知してまいります」との回答を寄せた。
また、最近始まったAIデマンド交通『のるイコつやま』の実証実験についても成果が見込まれ、利用者数が約1.3倍に増加したという。今後は更なる利用促進が期待されており、改善点として「予約方法の周知や柔軟な運行時間」が挙げられた。
議会では、地域の公共交通機関の充実と、特に観光客にとって利用しやすい仕組みの必要性が強調された。公共交通の現状を見据え、市長は「住みやすく、訪れやすい町づくりのために、連携を強化します」と意欲を示した。