令和4年第2回美咲町定例会が、3月2日に開かれた。本会議では、14名の議員が出席し、会議は午前9時30分に開始された。
初めに、一般質問が行われ、特に三船博之議員が提起した地籍調査の必要性が注目された。三船議員は、現在の地籍が昭和34年以来調査されていないことから、境界のずれによるトラブルが生じていると述べた。特に中央加美地域では、過去の調査方法が精密でなく、現地との整合性が取れていない状態が続いているという。現在の技術を用いれば、より正確なデータが得られるとして、再調査の必要性を強調した。
この質問に対し、副町長の忠政堅之氏は、地籍図の重要性は認識しているものの、新たな地籍調査は事業費や境界確認作業が困難であると回答。また、櫻井実住民税務課長は、地籍図のずれについて公共座標を用いた測量で修正できるとし、国からの支援が得られる可能性もあると述べた。
次に、三船議員は歩道整備についても言及した。交通事故が全国的に増加する中、本町での歩道整備が遅れている現状があると指摘した。青野高陽町長は、歩道が無い地域が多い中で要望を受け、県に改善を求める取り組みを続けていると答えた。
さらに、藤井智江議員からはコロナ対策に関する質問がなされ、3回目のワクチン接種のタイミングと住民の健康に対する配慮が求められた。健康推進課長の平一範氏は、ワクチン接種の期限短縮につき、広報活動を強化する方針を示した。感染症対策の一環として、住民への情報提供を拡充し、感染拡大防止につなげる必要があると回答した。
また、新たなハザードマップの配布についても、4月中旬を予定していると説明があった。
教育に関する質問では、義務教育学校に関する意見が交わされた。特に、通学路についての不安が住民から寄せられており、教育長の黒瀬堅志氏は、住民の声を反映させつつ慎重に進める考えを示した。
最後に、集落の土地の荒廃防止策に関する質問が取り上げられた。青野町長は、耕作放棄地の増加を憂慮し、地域住民と連携した草刈りなどの活動を推進し、地域の環境維持に努めると約束した。
本日の会議は午前11時59分に散会された。今後の議会では、提出された議案についての審議が続けられる予定だ。