令和2年4月24日、備前市役所では第3回臨時会が開催された。
本臨時会では、議案第38号及び議案第39号などが上程され、新型コロナウイルス感染症対策に関連する重要な議題が話し合われた。特に、議案第39号に関する石綿除去工事費の増額が大きな焦点となった。
市長の田原隆雄氏は、「今回の臨時会では新庁舎建設に関わる追加費用と一般会計補正予算を緊急にお願いする案件が生じた」と述べた。また、石綿含有の仕上げ塗材が判明し、追加工事が必要になった経緯について説明した。そこで、総務部長の高橋清隆氏が詳細な背景を説明し、総額で4,618万円の追加費用が発生することを明らかにした。
議案第39号に対し、質疑が続き「なぜ早期にアスベストの調査が行われなかったのか」との声や、市の財政の健全性が懸念される声が上がった。中西裕康議員は、「調査が事前に行われていれば、工事契約において予期せぬ追加費用が発生することはなかったはずだ」と指摘した。
その後の質疑応答では、石綿含有材の除去作業は法律に基づく必要な措置であり、地元住民の健康を守るためにも実施が求められるとの意見が強調された。さらに、報告第2号において、備前市税条例等の改正についても質疑が行われ、特に使用者を所有者と認識することで課税を行える新たな措置についてのプロセス説明が求められた。
緊急の議題が扱われる中、多くの議員からは現在のコロナ禍の影響を考慮し、市民生活への配慮が必要との意見が出ていた。最終的には、経費が追加されることへの反対意見もありつつ、報告が行われ、全体の承認に向けた討論が進んだ。
議案の可決は原案通り行われ、議員の間では「市民のための透明性の高い審議が求められる」との意見もあった。議会での質疑からは、今後の議会運営においてより良い方策が求められていることが伺える結果となった。