令和3年5月21日、備前市役所で第2回臨時議会が開かれた。
この臨時会では、副市長の定数を定める条例の一部改正が大きな焦点となった。市長の吉村武司氏は、仕事が多様化しているため、定数を1名から2名に増やしたい意向を示した。この点について、賛成派の議員は、外部との連携強化が必要であると主張した。
一方で、反対派の議員からは、財政への影響を考慮するべきとの声が上がった。副市長増加に対して財政的には約1,700万円のコストがかかる見込みで、これを他の施策に振り向ける考えも重要視された。
特に、子どもたちの教育環境改善や福祉施策への充当が提案され、議会内で賛否が分かれた。議例に挙がったものの中には、新型コロナウイルス感染症対策も含まれた。
また、備前市教育長の任命同意に関する議案も上程され、松畑煕一氏が次期教育長として市長から提案され、その肯定的評価が多く寄せられた。市長は、松畑氏が持つ教育経験に期待をかけた。
議会では、このように副市長の定数問題と教育長の任命問題が同時に議論され、両者の関係を見直す機会ともなった。副市長増員の観点は仕事の効率化を求める声が背景にはあり、教育行政の質を高めるために人的資源の総力戦が異論なく求められる状況である。
今後、増員の必要性や影響について引き続き検討が求められる。議案第54号は最終的に否決されたが、議論の結果、各議員の意見がより明確に示された。次回会議では、これに対する具体的な施策が提案されることが期待される。